2024.12.8「ホンマチミヤイチ」まちなかイベントの風景が変わる!
2024年12月8日は「第38回まちの宮市」・・・記念すべき第38回が本町商店街で開催されます。一宮ウォーカブル空間デザイン社会実験「ストリートチャレンジ ミライアクション365days」の一つとしての開催です。
一宮のまちの興りである「三八市」、これを文化のまつりとして再興発信しようとスタートしたのが「杜の宮市」ですし、「まちの宮市」は三八市を現代風にアップデートした「38サンデー」(3か8が末尾につく日曜日)に開催しています。ですから38回は、誠に大切な開催です。
そしてこの日、一宮の・・・というより日本のイベントまちづくりでは、かなり画期的なことが起きます。
今までのイベントまちづくり
今まで、商店街で開催されるイベントでは
- 店舗は、歩道などにせり出すことを禁じられ、店内で営業
- イベントは、車道にブースを設置
出店ブースはお店や歩道にお尻を向け、歩道はブースの裏通りとなる形が一般的でした。
ほこみち社会実験「ホンマチチャレンジ」
「ほこみち」は「歩行者利便増進道路」のこと。
歩行者利便増進道路制度とは
「道路空間を街の活性化に活用したい」「歩道にカフェやベンチを置いてゆっくり滞在できる空間にしたい」など、道路への新しいニーズが高まっています。
このような道路空間の構築を行いやすくするため、第201回国会において道路法等を改正し、新たに「歩行者利便増進道路」(通称:ほこみち)制度を創設しました。(令和2年11月25日。)
(国交省HPより)
車両の役割が相対化する中、公共路の新たな役割、活用方法、安全安心で歩きたくなるような「ウォーカブルシティ」創造をはかるための、一つの制度です。
この制度にのれば、固定店舗は店の前にせり出し、はみ出し、出っ張って営業をすることができるようになります。カフェのテーブルも堂々と出せます。ただ当然ながら色々と難しいことがあり、そのために本町商店街をステージに”社会実験”として道路活用をはかるのが「ホンマチチャレンジ」です。
10月1日からスタートした社会実験「ホンマチチャレンジ」では、申請をした店舗は店の前の歩道の全幅に加え、車道の一部にも せり出して営業することができます。(青いテープが商店街の中に延々と貼られているのが、せり出していい車道の一部の境界です。点字誘導ブロックがあるところは制限あり。)
「ホンマチチャレンジ」では、ほかに「ホンマチカミマク」という5m幅ほどの大きな幕をアーケード内に4~5枚飾り、松の木などの植栽を商店街の歩道数カ所に設置して、商店街の新たな風景を演出します。
全国でも珍しい「和風ウォーカブル」と言えるかもしれません。
11月3日は「ほこみち」とイベントの ”同時ダブル開催”
ところが今まで店舗の前に出しづらい環境でウン十年と来た方々は、せり出して本当にいいのか、また元に戻るのではないか、文句を言われるのではないかと心配です。
またイベントでブースが車道に出ると、歩道は通行帯として広く開けるようにするため、イベント開催時には「ほこみち」せり出しはできないとされてきました。ただこれは少し緩み、1m程度はせり出していいという話になってきました。
これを受けて、11月8日に開催された「第37回まちの宮市」(クラフトビアパーティも同時開催)では、固定店舗の「ほこみち」せり出し(限定版)と、イベントによるブース出店の「同時ダブル開催」として
- 店舗は、道路に1mくらいのみせり出し
- イベントは、車道にブースを設置
という形での開催となりました。一歩、ウォーカブルな風景のすそ野が広がった感じです。(上図、上の方のかたち)
12月8日は「ほこみち」とイベントの ”コラボ開催”
11月3日の実験を受けて「まちの宮市」と「一宮まちなか未来会議(公共空間部会)」がともに考え、悩み、相談して次のステップを考えました。12月8日の「第38回まちの宮市」は下記の形で開催します。
- 店舗は、フルに道路へせり出し
- イベントは、歩道の上にブースを設置
として店舗のせり出しも、イベントのブースも、一緒に車道の方を向いて、横に並んで事業をおこないます。
商店街「ほこみち」と、イベント「まちの宮市」の、協働「コラボレーション開催」です。(上図、下の方のかたち)
継続するコラボレーションから
このコラボレーションは「まちの宮市」が開催される限り、何らかの形で継続していくことでしょう。リアルな社会実験としての繰り返しの中で、リアルな測定と分析が繰り返され、やがて社長化実験ではない本物の「ウォーカブル空間」が本町商店街に生まれていく未来があります。